2018年4月16日

M&A成約までどのように進めるのか

M&Aを進める上で注意すべき点とは

 M&Aを進めていくうえで重要なことは、何よりも秘密保持です。会社を守るため、M&A成約に至るために情報を厳密に管理することが重要です。

売手側のM&Aアドバイザーの仕事とは

 売り手から譲渡相談があった場合、まず社長の会社に対する想い、買い手に求めること、M&A後の希望など十分にヒアリングします。ここで重要なことは社長にM&AとM&A後のイメージを明確に持っていただくことです。さらに事業内容についてもヒアリングし、会社の情報を概要書にまとめていきます。

 概要書作成後は相手探しのステージになります。なかなか相手候補が出てこない場合、社長の不安感が膨らむ時期なので、こまめに連絡を取り合い、状況をしっかり説明してご理解をいただくことが必要です。

 M&Aは早くて3ヶ月、長ければ数年というように長い期間を必要とします。この間、様々な理由でM&Aが壊れてしまうことがあります。理由を辿っていくと大なり小なりありますが、情報漏洩が多いと思われます。従業員に漏れて反対される、古い知り合いに漏れてネガティブな意見を言われるなど様々ありますが、情報を厳密に管理し、アドバイザーと信頼関係を築きながら進めていくことが成約までの近道であると思います。

買手側のM&Aアドバイザーの仕事とは

 買い手にとって、M&A提案は魅力的な話であり、またリスクを伴うことです。同じ業種でも組織文化や業務プロセス、社内ルールなど違うことが当然で、他社を理解することは大きな負荷となります。しかし理解することができなければ、リスクを負うことはできません。アドバイザーとして重要なことは、売り手の考えや事業内容を正確に理解し、第三者である買い手に正確に伝えること、買い手が不安に思っていることを理解し、不安要素の原因を明確にして不安を取り除くこと。この際、一般的な会計ルールに基づく説明だけではなく、買い手の考え方に基づく説明が必要です。

 買い手はリスクが伴うので誰かに相談したくなりがちですが、秘密保持の重要性を十分にご理解いただき、情報管理を徹底していただくことが必要です。

M&Aアドバイザーとして心がけていること

 M&Aを進めていくうえで重要なことは、今回のM&Aが最善の選択肢であることをアドバイザー自身が納得することです。長期間に及ぶM&Aを進めていくうえで、アドバイザー自身がぶれてしまうと成約まで至りません。

 M&Aはビジネスモデル、税務、労務、法務など幅広い知識が必要になりますが、大切なのは最高のM&Aになるというアドバイザーが信念を持って進んでいくことではないかと思います。

M&Aアドバイザーとしての醍醐味

 M&Aが成約に近づくにつて、売り手買い手両者の緊張感が高まってきます。M&Aは社長にとって一生に一度あるかないかのビッグイベントであり、大きなお金が動くので当然のことです。このような状況の中で社長から些細なことや不安を相談されることが増えてきます。アドバイザーとして、社長の不安な気持ちを和らげ、これまで長い間意見を交わしてきたM&Aの意義や必要性について改めて確認いただく、このやりとりの中で社長との信頼感がこれまで以上のより確固たるものになっていると感じ、アドバイザーとしての存在価値を実感することができます。

 調印式の日、アドバイザーの緊張感は最高潮に達し、一日があっという間に過ぎていきます。無事調印式が完了した後、社長から「これまでありがとう」と言われる瞬間が「やってきてよかった」と感じる瞬間です。調印までの長い期間、当然苦しいこともありますが、最高のM&Aになると信じて進んできた案件を完遂し、喜んでいただけたことが何よりです。一安心するとともにこれで終わりではなく、実際に会社同士の統合が進むこれから本番だとまた力が湧いてくる瞬間です。

 これを繰り返し、たくさんの社長、たくさんのM&Aアドバイザー達と出会うことで大きく自分自身を成長させることができると感じます。成長を繰り返し、より多くの会社、社長や従業員などより多くの会社の関係者に貢献できることがM&Aアドバイザーの醍醐味ではないか思います。

 
 

税理士法人 中山会計
浅田 章大

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